両津勘吉はなぜモテるのか

モテる方法

この記事の目次

はじめに

「モテない男」という単語が似合う漫画キャラクターと言えば、両津勘吉ではないだろうか。

両津勘吉とは、こち亀の主人公である。警察官らしからぬ傍若無人で奇想天外な行動をし、作中ではパトカーを何台も爆発させたり…警視庁を爆発させたこともあった。

そのたびにエピソードの最後には大原部長が「両津のクズはどこだ!!!!」と言いながら、毎回武装して「先輩ならインドに修行に行きました…」的な感じで中川や寺井さんなどのサブキャラがボソッと呟いて終わる…というギャグマンガof The Kingである。

両津勘吉と言えば、角刈りで足も短いしいっつも下駄履いてるし…眉毛はレインボーブリッジ並みに繋がってるし部屋はごみ置き場の如き汚さを醸し出しているし…とにかくモテる要素が無い。どう考えたってモテない男である。作中でも「結婚したくない男アンケート」で堂々の1位を何年も連続で受賞しているようだ。

しかし、こち亀を愛読している方ならわかると思うが、両津勘吉はモテる。

「そりゃ漫画なんだから作者の意図でモテるようにもモテないようにもできるだろ!」と言われればそれまでなのだが…それでも、実は両津勘吉という人物は、モテる要素たっぷりなイカした男なのだ。

今回は、なぜ両津勘吉がモテるのか…を、こち亀歴15年前後の私がお伝えしていこう。



両津勘吉の所業

さて、まずは両津勘吉のこれまでの所業についてお伝えしていこう。

両津勘吉はそれはもうとんでもないお騒がせ主人公である。

私が一番記憶に残っているのは…ジャンプコミックス76巻の「ゴキブリ大行進!の巻」である。

ざっと話の概要を書いておこう。

ひょんなことからゴキブリが高く売れると知った両津勘吉は、ゴキブリを各家庭から1軒1軒捕まえて回るのではなく、養殖した方がまとめて高く買い取ってくれると考え、ゴキブリ養殖作戦を決行する。

ゴキブリ養殖場に選んだのは、両津勘吉が住んでいる警察寮の空き部屋だった。誰にも知らせずに空き部屋を使用した両津勘吉。しかし、「もうゴキブリは用済みだ」という買い取り先からの言葉で、一気にゴキブリ養殖へのやる気をなくす。そしてゴキブリをそのまま放置し、いつしか記憶からも抹消されてきたある日…。

「なんか寮でゴキブリが増えてるらしい」という情報を聞き、脳内がゴキブリ放置の件でいっぱいになる。

そういえばあのゴキブリたちはどうしたんだっけ?もしかしてあのままだっけ…?そう考えた両津勘吉は、恐る恐る養殖場としていた空き部屋へ向かう。そっと玄関を開けると、そこには無数のゴキブリが飛び交っている光景が…!!

すぐにドアを閉め、事の重大さを感じた両津勘吉。すると、そこに寮母さんとともに空き部屋への入居者が…。

「お世話になります!」という新入居者の言葉に、返す言葉もない両津勘吉。

…結末はぜひコミックスを買って読んでみてほしいのだが、両津勘吉はこのように、常人では計り知れない行動力を持つ主人公である。

この他にも、借金取りから追われる壮絶なドラマを描いた回があったり、麗子さんのヌード写真集を出すと言って風呂場を盗撮しようとしたり、閻魔大王が支配する地獄をゲリラ作戦で自分の領土にしたり、天国で神様のヅラ事情を暴いてそれをネタに神様を思い通りに操ったり。

もうとにかく両津勘吉は最低最悪であり最強最高の主人公なのだ。どれだけ腹筋が爆発するぐらい笑ったことか。

しかし、これらの両津勘吉の所業を見れば、どう考えても両津勘吉がモテる男には見えない。卑劣だし汚いしコイツなにやってんだって感じの主人公である。

でも、両津勘吉はモテるのだ。



両津勘吉に好意を抱いている(可能性のある)女性キャラ

さて、次は両津勘吉に好意を抱いている女性キャラを列挙していこう。

秋本・カトリーヌ・麗子

まず、こち亀のメインヒロインである秋本・カトリーヌ・麗子。

第何巻かは忘れたが(確か30巻ぐらいだった気がする)、麗子さんは両津勘吉に対して、「もし結婚できなかったら両ちゃんのところに行こうかしら」的なことを言っていたのだ。

さらに、ところどころ作品を読んでいればわかるが、両津勘吉への好意が現れる部分がいくつかある。

特に印象的だったのはコミックス100巻~110巻あたりで、麗子さんの婚約相手を決める激闘があった際、両津勘吉が必死で麗子を嫁に貰おうとした(実際は資産目当てだったけど)ことがあった。その時、麗子さんはガチで両津勘吉を応援していたのだ。両津勘吉、世界有数の大会社経営者を親に持つ美人令嬢を惚れさせるとはおそるべしだ。

擬宝珠纏(ぎぼしまとい)

次に、両津勘吉に好意を寄せる女性キャラとして挙げられるのは纏。

男っぽい性格のヒロインキャラで、何と両津勘吉と婚約寸前まで行ったことのある女性キャラである。しかし、なんと両津勘吉と纏は又従妹だったのである。血縁関係にあったのだ。婚約が破談になりかけるのを必死で食い下がる纏に、おばあちゃんであるゲバルト(夏春都)は婚姻を許すが、両津のその後の失態で結局破談となる不憫なキャラクターである。

ってか遠いとはいえ血縁関係にあったんかい!!って感じだ。両津勘吉は眉毛繋がってるのに纏は美人だしかっこいいしスタイリッシュだし…両津勘吉が持ってないもの全部持ってるじゃん!みたいなキャラである。

両津と婚姻を結ぶために食い下がる点を見るに、かなり両津に好感があるように思われる。

磯鷲早矢(いそわしはや)

 

日本的美人。大和撫子を地で行くようなヒロインキャラクターである。はじめは父親と声が似ているという理由だけで両津勘吉に交際を申し込むも、その後徐々に両津勘吉の魅力に惹かれ、ガチな好意を抱くようになってしまう。なんたって両津勘吉はこんなにモテるのか。

麻里愛(あさとあい/マリア)

 

恐らく麗子さんについで、あまり解説のいらない女性(?)キャラクターではないだろうか。

確かもともとは男だったけれど、回が進んで本当の女性になってたような気がする。私の記憶違いだったら申し訳ない。

もともと、岩鉄コーチという、両津勘吉に似たコーチに「君が女だったら付き合ってたかもしれん」的なことを言われて女になる決意を決め、女性になった経歴を持つ。両津勘吉に好意を持つ女性の中で一番積極的である。

両津勘吉がなぜモテるのか

さて、ここまで読んでいただいたあなたならなんとなくわかっただろうが…両津勘吉に好意を寄せる女性は全員例外なく美人である。

麗子さんなんて美人なうえに大金持ちだし、纏はそういう路線好きな男からすればたまらないし、早矢は大和撫子だしマリアはアレだし。

とにかく美人だ。全員美人。「漫画だから」というクソつまらない揚げ足取りなんて求めてないぐらい美人しかいない。

では、なぜ両津勘吉はモテるのか。不潔だし金遣い荒いし借金取りから追われるし爆発騒ぎなんて数えきれないぐらい起こすし盗撮するし…。もうとにかくモテない要素っていうか社会的に排除されてもおかしくない経歴を持っているのに…。

私の中で、両津勘吉がモテる理由は2つある。

それは、バイタリティ優しさである。

両津勘吉のバイタリティ

両津勘吉。彼のバイタリティとそれに伴う野心・行動力は並外れたものがある

例えば、金儲けの話があればすぐにそれに食いつくし、一度は金のしゃちほこを奪いにからくり屋敷に忍び込んだこともあったほどだ。

徐々に巻数が増えていくと、インターネットを利用した事業も展開して、もう警察官じゃねーじゃんみたいなことまでやっている。

それだけじゃない。両津勘吉は何かとポテンシャルが高いのだ。プラモデル作りはプロ級だし、ゲームもプロレベル。将棋に麻雀に野球盤。ラジコンだけじゃ物足りず、ヘリコプターのプロペラを取り付けたリュックサックのような、空を飛べる機械を作ったこともある。

このように、自分が興味を示したことにはとことん突き詰めていくバイタリティがある。絶対に諦めない心がある。

その並外れた行動力が、不潔で眉毛が繋がってて角刈りのモテる要素0オヤジを魅力的にさせる根源の1つである。

両津勘吉の優しさ

両津勘吉は基本的には長いものには巻かれろ精神である。

部長がくるといつもビクビクしているし、自分が損をするようなことが無いように立ち回る、いわば普通のおじさんである。

だが、たまに両津勘吉の優しさが爆発するのだ、何もパトカーや警視庁だけを爆発させるわけではない。両津勘吉はとても優しいのだ。

道端で困ってる人がいるレベルでは、「助けたって一銭にもなりゃしねえ」といって助けることは無い(お年寄りぐらいは助けてるけど)。

しかし、人生が大きく左右されるレベルの問題を抱える人がいれば、両津勘吉は自分の保身は後回しで、全力で助けるのだ。

このかっこよさ、この潔さ。借金取りに毎度毎度追われている人物とは思えない優しさだ。

こち亀屈指の感動する話で、「おばけ煙突の話」がある。ここではあえて感動を取っておくために内容は伏せておくが、ぜひ読んだことが無い方は読んでほしい。自らの危険を顧みず、愛する人に本気でぶつかる両津勘吉(学生時)の優しさは涙ものだ。

女性が惚れる要素を持っている、それが両津勘吉

女性が惚れる男と言うのは、学生時代は顔だけで判断されるかもしれない。

学生なんてのはまだまだ人の内面を見れるほど成熟していないため、顔で判断してしまうのは致し方ない。

しかし、大人になってくると、徐々に顔だけでは判断されない、「女性が惚れる男」ってやつが生まれてくる。

両津勘吉は、まさに女性が惚れてしまうような特性を持った男なのである。「結婚したくない男ナンバーワン」は、裏を返せば「結婚したい男」でもあるのかもしれない。自分でも何を言ってるのかちょっとよくわからない。

モテたいと思っている諸君。両津勘吉のようになれ!とは言わない。しかし、両津勘吉には、モテるために参考になることがたくさん詰まっているのだ。

あなたも今日から、両津勘吉を目指してみてはいかがだろうか。



まとめ

さて、まとめよう。

今回は大作だった…笑。めちゃめちゃ肩が凝っている。肩が凝っている割には理論的に書かれている箇所がほとんどない。ここまで読んでくださった方には申し訳ないほど稚拙な構成になってしまった。

時間があれば書き直していこうと思う。

とにかく、両津勘吉はモテるのだ。ああいうバイタリティにあふれて人情味のある男と言うのは、いつの時代でも一定数支持者がいるものだ。

全ての人に好かれるなんてことはできない。それは八方美人である。逆に誰からも好かれない。

しかし、「嫌うなら嫌え!」ぐらい自分をまっとうすることが出来れば、いつの間にかあなたに想いを寄せる人が現れるかもしれない。

両津勘吉は、モテる男である。